直火式エスプレッソメーカー(モカポット)の使い方|おすすめの豆・挽き目とおうちカフェアレンジ
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自宅で濃厚なコーヒーを楽しめる、直火式エスプレッソメーカー。「モカポット」とも呼ばれています。カフェなどにあるエスプレッソマシンとは抽出方法が異なりますが、コクのある一杯を手軽に楽しめる器具です。
ただ、初めて使うときは、水や粉の量、火加減、挽き目に迷うこともあるでしょう。この記事では、基本の使い方から豆の選び方、手入れ、ミルクやアイスを合わせたアレンジまで紹介します。
「家で挑戦してみたい」と思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね!
モカポットを使う前に準備するもの
モカポットは、下部タンクに入れた水を加熱し、圧力によってコーヒー粉へ通す器具です。使い始める前に、本体の容量と対応する熱源を確認し、水とコーヒー粉を用意します。

器具の容量と対応する熱源を確認する
まずは、既にお持ちのモカポット、あるいは購入しようと思っているモカポットが、ご自宅のコンロに対応しているかを確認してみましょう。ガス火に対応していても、IHでは使えない製品があります。IH対応品でも、底面の大きさによってコンロが反応しない場合があるため、器具とコンロの両方の説明書を見ると確実です。
「容量」もしっかりチェックを。「3カップ用」などの表示は、普段使いのマグカップ3杯分と同じとは限りません。商品に記載された「ml」「cc」などでの抽出容量を確認するようにしてください。
水とモカポット向けのコーヒー粉を用意する
用意するものは、モカポット本体、水、コーヒー粉、カップです。豆から挽く場合は、細かさを調整できるミルも必要になります。フィルターなどは不要です。
粉は、中細挽き程度から選びましょう。指で触れたときに粒感が残り、パウダー状ではない細かさが目安です。粉で購入するなら、販売店に「モカポットで使う」と伝えると選びやすくなります。焙煎度や味わいの選び方は、基本の手順を確認したあとに詳しく紹介します。
直火式エスプレッソメーカーの基本の使い方
では、水と粉をセットして抽出するまでの作業を順に見ていきましょう。以下は一般的なモカポットの基本手順です。水位や加熱方法などは機種ごとに指定が違う場合もあるので、取扱説明書を参考にしてください。

下部タンクに、安全弁より下まで水を入れる
本体を上下に分け、フィルターバスケットを取り外します。下部タンクの側面にある小さな部品が、「安全弁」です。水は、この安全弁より下の位置まで入れます。安全弁は、内部の圧力が高くなりすぎたときに圧力を逃がすための部品です。水に隠れるまで入れず、タンクを満水にしないことが大切です。
水量は器具のサイズによって異なるため、手元の器具で正しい水位を確認しましょう。熱湯を使う方法もありますが、最初は水から始めて、基本の扱いに慣れてから検討するとよいでしょう。
バスケットに粉を入れ、押し固めずに表面をならす
まず、下部タンクにバスケットを取り付け、コーヒー粉を入れます。一般的なモカポットでは、バスケットの縁まで粉を入れ、表面を平らにならします。山盛りにしたり、スプーンの背などで強く押し込んだりしないのが基本です。
エスプレッソマシンでは粉を押し固める作業を行いますが、モカポットでは必要ありません。粉を押し固めると湯の通りを妨げる原因になりますので、軽くならすだけにしましょう。
表面をならしたら、バスケットの縁や本体の接合部についた粉を取り除きます。この段階では、豆の味わいを細かく調整するより、適した挽き目と詰め方をそろえることを優先します。
本体を組み立て、弱火〜中火で加熱する
上部ポットを下部タンクに取り付け、接合部が確実に閉まるように組み立てます。ハンドルを持って力任せに締めるのではなく、本体を持って取り付けるようにしましょう。
それから、弱火〜中火で火にかけます。ガス火では、炎が本体の底から大きくはみ出さないように調整します。側面やハンドルに炎が届く火加減は避けてください。IHでも、最初から最大出力にせず、機種に合った設定で加熱します。
早く抽出しようと強火にする必要はありません。抽出にかかる時間は、器具の容量や水温、熱源によって変わります。コンロのそばを離れず、コーヒーが上部にたまっていく様子を確認しながら進めます。
抽出の終わりを確認し、加熱を続けずに注ぐ
加熱が進むと、中央の管からコーヒーが出て、上部ポットにたまります。抽出の終盤には、出方が変わったり、空気を含むような音がしたりします。終了の目安は機種の説明書で確認し、コーヒーがたまったあとも加熱し続けないようにしましょう。

「最後の一滴まで出し切るようにしよう」と抽出後も火にかけてコーヒーを煮立てると、焦げたような味につながることがあります。抽出が終わったら、速やかに火から下ろすようにします。
コーヒーを軽く混ぜてから、カップに注ぎます。使用直後の本体は熱く、内部に圧力が残っていることもあるため、その場で分解しないでください。片づけは、十分に冷めてから行います。
モカポットにおすすめの豆・焙煎度・挽き目
基本の使い方が分かったら、次は好みに合わせた豆選びです。モカポットでコクのある一杯を楽しみたいときは、焙煎度だけでなく、商品に書かれた味わいの説明も手がかりになります。

コクや香ばしさを楽しむなら、中深煎り〜深煎りから
ドリップよりも濃厚な味わいを楽しみやすいモカポットは、しっかりしたコクや香ばしさを求める人に向いています。こうした味を目指すなら、中深煎り〜深煎りの豆を最初の候補にすると選びやすくなります。
商品説明に目を通してみて、「チョコレート」「カカオ」「ナッツ」「香ばしい」といった言葉があるコーヒーがおすすめ。甘みを伴う香りや、厚みのある口当たりを好むなら、焙煎度とあわせて、こうした味わいの記載を確認しましょう。
もちろん、ひとくちに深煎りの豆と言っても、豆によってさまざまな味わいがあります。甘みや苦味、香りの出方は、豆の個性や焙煎、抽出条件によって変わりますので、いろいろと試して好みに近い味わいの豆を探すことが大切です。
なお、浅煎りもモカポットで使えますが、今回はコクや香ばしさを楽しむ基本の選び方に絞ります。浅煎りの酸味や華やかさを活かすための細かな抽出調整は、慣れてから試す楽しみとして残しておくとよいでしょう。
挽き目は中細挽きを目安に、極細挽きを避ける
挽き目は、ペーパードリップ用よりやや細かく、エスプレッソマシン用ほど細かくしない程度が目安です。中細挽きから試し、粉を指で触れたときに粒感が残る細かさを選びます。パウダー状の極細挽きは避けましょう。

「電動マシン向けの『極細挽き』がいいのでは」と思われるかもしれませんが、それはモカポットには適さない場合があります。モカポットでは目詰まりや圧力異常(安全弁からの噴き出しなど)の原因になりやすいためです。商品名だけでなく、用途や挽き目を確認するようにしましょう。
また、「細挽き」「中細挽き」という呼び方や、ミルの目盛りは製品によって異なります。別のミルで紹介された数字をそのまま使うのではなく、手元のミルの案内を基準にします。粉で買う場合は、「モカポット用に挽けるか」を販売店に確認すると安心です。
LEOなら、深煎りコースとバランスコースを好みで選ぶ
LEOで豆を選ぶなら、モカポットらしい濃厚なコクを楽しみたい人には、まず「深煎りコース」をおすすめします。コーヒーならではのコクと深み、濃厚な香りを楽しむコースで、しっかりした飲みごたえが欲しいと思ったときには大変おすすめです。

一方、苦味の強さだけを求めず、まろやかさや甘さとのバランスも楽しみたいなら、「バランスコース」が選択肢です。酸味が控えめで、甘さや深みをバランスよく楽しめるコースとしてご案内しています。
どちらも、豆ごとの香りや味わいには違いがあります。モカポットにもお試しいただければ幸いです。
定期便 各コースのご案内は【こちら】から。
苦すぎる・うまく出ないときの確認と手入れ
実際に淹れてみると、思ったより苦かったり、コーヒーが出てこなかったりすることがあります。味の調整と器具の異常は分けて考え、確認する順番を決めておくと対応しやすくなります。

苦すぎるときは、火加減と加熱の終わり方を確認する
苦味が強すぎる、焦げたような味がするときは、まず加熱のしかたを見直してみましょう。炎が本体の側面まで広がっていなかったか、抽出後も火にかけ続けていなかったかを確認してみてください。強すぎる火や抽出後の加熱は、焦げたような味につながることがあります。
次に見るのは、粉の細かさです。極端に細かい粉を使っていた場合は、モカポット向けの挽き目に戻します。次回の抽出では、豆や粉量、火加減を一度に変えず、まず加熱のしかたを見直すと、変化を確かめやすくなります。
焦げたような味はなく、単に濃さや苦味が好みに合わないなら、お湯やミルクで調整する方法もあります。それでも強く感じる場合は、次の豆を選ぶときに、焙煎度や味わいの方向を見直します。
うまく出ない・漏れるときは、加熱を止めて確認する
コーヒーが出てこないからと、強火にして無理に抽出を続けるのは危険です。接合部から異常に漏れる、安全弁から蒸気や湯が噴き出すといった場合は、加熱を止めます。その場で本体を開けず、十分に冷めるまで待ちます。内部に圧力が残っている可能性があるため、分解は機種の説明書に従って行ってください。
冷めたあとに、粉を押し固めていなかったか、細かすぎる粉を使っていなかったかを確認します。組み立てや接合部、フィルター、パッキンの状態も確認する項目です。安全弁の不具合が疑われる場合は、自己流で修理せず、メーカーの案内に従います。
使用後は冷まして洗い、しっかり乾燥させる
抽出直後の本体や下部タンクは非常に高温になり、内部に圧力が残っているため、その場で無理に分解しようとすると大変危険です。使用後は本体を十分に冷まし、分解して粉を取り除きます。バスケットやフィルターの穴、接合部に粉が残っていないかも確認します。
洗い方は、材質と機種によって異なります。アルミ製とステンレス製を同じ方法で扱わず、洗剤や食洗機を使えるかは取扱説明書で確認してください。初回の洗浄についても、メーカーが指定する方法に従いましょう。
洗浄後は、部品をよく乾燥させてから保管します。手入れの際にパッキンのひび割れや変形なども見ておくと、次に使う前の確認につながります。交換が必要な場合は、対応する部品を選びます。
ミルクやアイスを合わせて、おうちカフェを楽しむ
モカポットで淹れたコーヒーは、そのまま飲むだけでなく、濃さを調整したり、ミルクやデザートに合わせたりして楽しめます。まず少量を味わい、好みに合わせて足していくと、豆の味を確かめながら調整できます。
お湯やミルクを加えて、好みの濃さにする
濃く感じるときは、お湯を少量ずつ加えます。「アメリカーノ」のように、濃厚なコーヒーをすっきりした口当たりで楽しむ方法です。「お湯割り」として考えるとわかりやすいでしょう。
温めたミルクを加えれば、「カフェラテ風」になります。最初からミルクを多く入れず、コーヒーの香りや苦味がどのくらい残るかを見ながら調整しましょう。ミルクを泡立てる道具があればフォームを添えてもよく、なくても十分に楽しめます。
バニラアイスにかけて、アフォガートを楽しむ
バニラアイスに温かいコーヒーをかけると、「アフォガート」として楽しめます。器にアイスを盛り、コーヒーを少量ずつかけてみてください。一度に注ぎすぎず、アイスの溶け具合を見ながら加えると、冷たさと温かさ、甘さと苦味の組み合わせを味わえます。

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さまざまな楽しみ方ができる直火式エスプレッソメーカー。最初の一杯は、適した挽き目の粉を用意し、水位と粉の詰め方、火加減を確認しながら淹れてみてください。その味を確かめてから、豆やミルクの量を少しずつ変えていくと、自宅でも自分好みの濃厚なコーヒーを楽しめますよ。

■ライター:もも
カフェ店長としての経験を活かし、コーヒーライターとして、10年以上活躍。現在もカフェ業界で働く夫とともにトレンドを追いながら、日々コーヒー談義を重ねている。