スペシャルティコーヒーって結局なに? 普通のコーヒーとの違いを3つで解説

スペシャルティコーヒーって結局なに? 普通のコーヒーとの違いを3つで解説

最近見かけることが増えた「スペシャルティコーヒー」という言葉。

LEO SPECIALTY COFFEEで扱っているのも、スペシャルティコーヒーです。ですが、「言葉は知っているけれど、普通のコーヒーと何が違うのかまではよくわからない」という方も少なくありません。


そこでこの記事では、「日常的に飲むコンビニコーヒーや缶コーヒーと比べてなにが違うのか」という視点で考えてみましょう。

 

 

スペシャルティコーヒーとは?まずは全体像から

「スペシャルティコーヒー」とは、多くの場合、「品質管理や情報が明確で、風味の良さがきちんと評価されたコーヒー」を指します。

 

 

ネットや雑誌の記事などでよく説明に使われるのが、「SCA(スペシャルティコーヒー協会)のカッピングスコアで80点以上という基準」です。ただ、これだけでスペシャルティかどうかが決まるわけではありません。

 

  • 物理的な状態(欠点や見た目など)
  • 風味の記述(客観的な味や香りの情報)
  • 感情的な評価(おいしさの感じ方など)
  • 外部情報(産地や生産背景などの文脈)

といった条件を、風味だけでなく情報や生産者の取り組みも含めて総合的に見ていく考え方が広がっています。

 

一方で、缶コーヒーやインスタントコーヒー、コンビニコーヒーは、手軽さや価格の分かりやすさ、どこでも同じ味が楽しめる安心感を重視したコーヒーと言えます。


スペシャルティコーヒーは、そうした日常的なコーヒーと対立する存在ではなく、「品質や情報の透明性を重視した、また違う楽しみ方ができるコーヒー」として捉えてみてください。

 

つい「どちらが好きか」「どちらがコーヒーとして上か」という話になりがちですが、ここでは少し別の軸で見ていく、というスタンスで読んでいただけるとちょうどよいと思います。

 

 

「普通のコーヒー」との違いをざっくり整理

まずは、よく見かけるコーヒーを、わかりやすく4つに分けてみます。

 

 

※コマーシャルグレード:一般的に広く流通している、標準的な品質の豆

 

インスタントや缶コーヒーは、「すぐ飲める」「どこにでもある」といった点でとても便利で、日常生活のなかで重要な役割を持っています。
コンビニコーヒーは、ここ数年で品質が全体的に上がってきており、プレミアム寄りの豆を使う店舗も増えています。

 

そのうえで、スペシャルティコーヒーは、生豆のクオリティや香りの情報量に加えて、「その豆がどんなふうにできあがったのか」といった、ふだんは見えにくい情報まで含めて楽しめる、もうひとつの豊かな選択肢、というイメージが近いかもしれません。

 

 

違いその1:生豆の「クオリティ」と欠点豆の少なさ

スペシャルティコーヒーでは、生豆の段階でかなり細かい品質チェックが行われます。
サイズや水分量、見た目の均一性に加え、「欠点豆」と呼ばれるネガティブな影響を与えやすい豆の混入具合が厳しく確認されます。

 

 

欠点豆には、虫食い、カビ、発酵しすぎ、未成熟など、香りや味を損ねやすい状態の豆が含まれます。

 

一般的なコーヒーでは、コストとのバランスを考えながら一定程度の欠点豆を許容するケースもありますが、スペシャルティでは欠点豆の許容範囲がかなり狭く設定される傾向があります。

 

その結果として、抽出したときに「雑味」や「不快な苦味(カビ臭、薬品臭など)」といったネガティブな印象が出にくくなり、コーヒー豆そのものの味わいが現れやすくなります。
このような「余計な風味が少なく、味わいがクリアに感じられる状態」を、専門的にはクリーンカップと呼ぶこともあります。

 

なお、LEOでは「そもそもスペシャルティグレードの生豆を選ぶ」ことに加え、焙煎後にハンドピック(目視での選別)を行い、欠点豆の混入をできるだけ抑えるようにしています。


さらに、日本に数百人程度と言われる Q グレーダー資格保有者が素材のポテンシャルを厳格に見極めているからこそ、その情報をもとにロースターがそれぞれのコーヒー豆の個性を最大限に引き出すための緻密な焙煎設計を行うことができ、高いクオリティを維持できるのです。

 

 

違いその2:香りと「風味の情報量」

スペシャルティコーヒーは、香りや味わいにいくつもの層があることが多く、「香りの情報量が多い」と表現されることがあります。

 


明るい酸味やフルーツを思わせる香り、花のようなニュアンス、チョコレートやナッツの印象など、複数の要素が重なって感じられることも少なくありません。

  • 例えば、同じ一杯でも、
  • 最初の一口では酸味やフルーティーさが印象に残る
  • 少し温度が下がると、甘さやコクが前に出てくる
  • 「思わずもう一口」と手が伸びるような余韻を感じられる

といった変化を感じられることがあります。

 

スペシャルティコーヒーは、このような変化や層の多さが感じやすく、「ゆっくり飲んでいると、印象が少しずつ変わっていく」と表現されることもあります。


一方で、インスタントや缶コーヒーは、製造や保存のプロセス上、風味が一定になるよう設計されていることが多く、「いつ飲んでも同じ味わい」であることが長所になっています。


コンビニコーヒーも、忙しい時間帯でもどの店舗でも同じような味を出せるように、抽出やブレンドが工夫されています。

そのため、風味の幅よりも『いつ飲んでも安定した味わい』を出せることが強みになり、風味の広がりを楽しむスペシャルティコーヒーとは得意分野が少し違うと言えます。

 

 

違いその3:情報の透明性と「情報の見え方」

スペシャルティコーヒーの多くには、産地や農園、品種、精製方法、生産者の名前などが、商品情報として記載されています。

そのように、どこの国の、どの地域で、どのようなプロセスを経て作られた豆なのかが分かる状態を、「トレーサビリティが高い」と表現します。

 


SCA が提唱する Coffee Value Assessment(CVA)という新しい評価システムでは、コーヒーの価値を
・物理的な状態
・風味の記述
・感情的な評価
・外部情報
といった複数の軸で見る考え方が示されています。

 

こうした考え方もあり、スペシャルティコーヒーは風味だけでなく、生産者の取り組みなどまで含めた品質管理についてなど、情報面も含めて楽しむコーヒーとして語られることが増えています。

 

一方で、缶コーヒーやインスタント、コンビニコーヒーでも、原産国や焙煎の工夫が紹介されることはありますが、ロット単位で細かな情報が追えるケースはそれほど多くありません。

 


日常的に飲むコーヒーとしては十分と感じる人も多い一方で、「どんな場所で、どんな人が関わっている豆なのかを知りたい」と思ったとき、スペシャルティは一歩踏み込んだ情報を見られる選択肢になってきています。

 

 

いつもの一杯を「少しだけ」アップグレードする選択肢として

 

ここまで見てきたように、スペシャルティコーヒーは、 

  • 生豆のクオリティと欠点豆の少なさ
  • 香りや味わいの情報量
  • 産地や生産者などの情報の透明性

といった要素を組み合わせて価値を考えるコーヒーと言えます。

 

コンビニコーヒーや缶コーヒー、インスタントコーヒーには、「価格」「手軽さ」「どこでも同じ味わい」といった、日常生活にとって大事なメリットがあります。

 

そのうえで、

  • 休みの日に、ゆっくり一杯を味わってみたいとき
  • 来客用に、少し話題になりそうな豆を選びたいとき
  • 自分の「好きな味」を、もう少し具体的に言葉にしてみたくなったとき

こうした場面で、スペシャルティコーヒーを選ぶ人が増えてきているのです。

 

もし、自分もそのようなコーヒーを飲んでみたい!と思ったら、LEOの定期便がぴったりです。LEOでは、浅煎り・バランス・深煎りといったシンプルなコース分けで、毎月スペシャルティコーヒーを届ける形を取っています。

 

コンビニコーヒーや缶コーヒーと同じように日常の中で楽しみつつ、「今日はスペシャルティにしてみようかな」と、気が向いたときに一杯分だけアップグレードするような距離感で使ってもらえることを意識しています。

 

次にコーヒーを選ぶとき、「いつものコンビニコーヒー」と並んでいる棚の中から、スペシャルティと書かれた豆やドリップバッグをひとつ選んでみる…その一杯の違いを、自分のペースで確かめてみるところから、スペシャルティコーヒーの楽しみ方が少しずつ広がっていくはずです。

 

 

■ライター:もも

カフェ店長としての経験を活かし、コーヒーライターとして、10年以上活躍。現在もカフェ業界で働く夫とともにトレンドを追いながら、日々コーヒー談義を重ねている。

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