家でも失敗しない、おいしいコーヒーの「挽き方」と「淹れ方」

家でも失敗しない、おいしいコーヒーの「挽き方」と「淹れ方」

「同じ豆なのに、日によって味が違う」──誰にでもある、こんなとき。

実は、その原因の多くが、「挽き方・分量・お湯の温度・時間」の4つがバラバラなことにあります。もしこの4つが整っていれば、味はぐっと安定しやすくなるのです。


今回は、「基本的にはペーパードリップでコーヒーを淹れている」という方に対し、道具を増やさずにすぐできる基本のコツを紹介します。特別なテクニックではなく、いつでも、誰もができる基本の方法と言えます。ぜひ試してみてくださいね。

 


おいしい一杯のための「4つの基本」

 

コーヒーを安定しておいしく淹れるためのポイントは、鮮度・挽き目・分量・お湯の温度と時間の4つです。ひとつひとつを整えるだけでも、味のブレが大きく減り、どんな豆でも自分の好みに近づけられます。

 

 

スペシャルティコーヒーは産地や焙煎度の違いで香りや甘さの個性がはっきり出ると言われているので、今回の4つのポイントを意識すると、その違いもよりわかりやすくなりますよ。では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

 


1.豆の鮮度

 

スペシャルティコーヒーのように、豆本来の香りや甘さを楽しむタイプは、鮮度の影響が特に大きいと考えられています。LEOでは、焙煎後できるだけ早いタイミング(目安として1週間以内)で新鮮な豆を発送し、このピークを逃しにくい状態で届けています。

 

味わいのピークと言われるのは、焙煎後の数週間~1ヶ月前後。とはいえ、それ以降も保存方法を工夫すれば変わらず楽しめるのがコーヒーのいいところです。密閉容器に入れ、直射日光や湿気を避けるだけでも、香りの持ちが変わります。

保存方法についてはこちらの記事も参考にしてください。

(のちほど記事案内追加)

 

かつ、焙煎直後〜時間経過まで味の違いを毎日楽しめることもコーヒーの醍醐味です。「急いで飲まなくちゃ!」というプレッシャーを抱く必要はありません。あくまでもLEOからは鮮度のよいものを発送しますが、お手元に届いたあとはご自身の生活に合わせていきましょう。

 

豆から挽くと最大限に香りが楽しめるので、「まだ試したことがない!」という方は、時間を見つけてチャレンジしてみてください。あえて早起きしてコーヒー豆を挽く時間をつくる……そんなこともおすすめです。

 

 

2.挽き目

 

ペーパードリップに向く挽き目は「中挽き〜中細挽き」と考えられています。グラニュー糖より少し粗いくらいが目安です。

  • 細かい:お湯がゆっくり通り、濃くて苦味・渋みが出やすい
  • 粗い:お湯が早く落ち、スッキリ軽やかな味になりやすい

最初は中挽きで淹れ、味を確かめながら1段階ずつ微調整していきましょう。

  • 濃くしたい → 少し細かく
  • 軽くしたい → 少し粗く

このように徐々に変えてみてください。


 

3.粉とお湯の量

 

「いつも味が違う」と感じる原因の多くは、分量のバラつきにあります。そのため、特に粉とお湯の量には気を付けてみましょう。まずは「基本のレシピ」を参考に、慣れてきたら自分のレシピを決めていきましょう。


基本の目安:粉10〜12gに対してお湯160g(1杯分)


スプーンではなく、デジタルスケールを使って重さを測るのがおすすめです。「スプーン2杯」は、そのときによってかなり重さの差が出てしまうためです。


基本の量でコーヒーを淹れて実際に飲み、好みに合わせて次のような調整します。

  • 「もっと濃いほうがいい」と思ったら → 粉+1〜2g
  • 「もっと薄いほうがいい」と思ったら → お湯+20〜30g

最初の1〜2週間は同じレシピで続け、同じ条件で繰り返すことで、「今日はお湯が熱すぎた」「抽出が浅かった」といった原因が見えやすくなりますよ。


なお、LEOの定期便では、浅煎り/バランス/深煎りなど焙煎度の異なるコースを選べます。この基本レシピをベースに、焙煎度別の味の違いを試してみるのもおすすめです。


 

4.お湯の温度と抽出時間

 

最後の決め手となるのが、お湯の温度と抽出時間です。味わいの透明感やコクが、この2つで大きく変わります。


温度の目安は90〜95℃


沸騰したお湯を火から外し、30秒〜1分置けばだいたい90℃前後になります。

もし可能であれば、

  • 浅煎りはやや高め(94〜95℃)
  • 深煎りはやや低め(88〜90℃)

を意識して淹れてみてください。香りがより一層引き立ちます。


抽出時間の目安:3分以内


最初の30秒……「蒸らし」タイム

粉全体をしっとりさせてガスを抜くことで、コーヒーの香りがより引き出されます。


その後の、2分30秒……お湯を入れ切る

2〜3回に分けてお湯を入れ、2分30秒程度で落ち切るペースを意識してみましょう。早すぎると薄く、長すぎると渋味が出てしまうことが多くなります。

(※次の章の「ハンドトリップの手順」で詳しくご説明します)


「ゆっくり淹れるほどよい」とされていた時代もありますが、浅煎りやスペシャルティでは香りがこもることもあります。「ゆっくりすぎず、ほどよいテンポ」が、今のコーヒーには合っていると言われていますので、ぜひこれを頭に入れて試してみてください。



ハンドドリップの手順

 

さて、ハンドドリップを始めてみましょう。器具はシンプルで構いません。

 

 

【ハンドドリップの基本の流れ】


1.カップとドリッパーを温める

器具を温めておくと、急激な温度変化で味がぶれにくくなります。


2.豆を挽く(中挽き/粉10〜12g)

ペーパーをセットし、粉を平らにならします。


3.蒸らし(30秒)

お湯を全体に行き渡らせ、粉がしっとりする程度でOK。


4.「2〜3回」に分けて注ぐ

お湯の量は合計で160g。これを2~3回に分け、優しく丁寧に、「中心に小さな円を描く」というイメージで注ぎます。コツは「中心に小さな円」であって、ドリッパー全体を濡らすような大きな円にしなくていいということ。直接端のほうにお湯をかけなくても、中心からのお湯がきちんと浸透していきます。


5.「3分以内」で落とし切る。

落ちきったらドリッパーを外し、カップに注いで完成です。

 

複雑な方法を試すより、まずはこの基本形で「毎回同じように淹れてみること」が上達の第一歩です。慣れてきたら、湯量を半分注いで少し置いてから残りを注ぐ「2段注ぎ」など、リズムを少し変えてみるのも面白いですよ。

 

抽出の流れが見えてくると、「今、どんな味になっているか」が少しずつわかってきます。

 

 

自分の好きな味とは違うかも……そんなときは

 

実際に淹れてはみたけれど、なんとなく自分が好きな味とは違うかも?そんなときには、「なにを直せばよいかのヒント」を参考にして、自分好みの味に近づけていきましょう。

 

 

酸っぱすぎるとき

抽出が浅い、または温度が低いすぎるかもしれません。

解決策:挽き目を少し細かくするか、温度を上げてみましょう。

 

苦すぎる・重すぎるとき

抽出が長すぎるか、お湯が熱すぎるのかもしれません。

解決策:挽き目を少し粗くし、抽出時間を短くしてみてください。

 

毎回味が違う気がする

分量と時間がきちんと定まっていないせいかもしれません。

解決策:スケールとタイマー(スマホでもOKです)を使って分量と時間を決めて再挑戦してみましょう。そうして何回か淹れると、安定してきます。

 

1回のドリップで完璧に決めるより、同じ条件で少しずつ修正することが、上達へのいちばんの近道です。毎日の繰り返しで、おいしさを追求していきましょう。


 

おわりに──毎日が少し楽しくなる一杯を

 

コーヒーは「淹れ方が難しい」と思われがちですが、実はほんの少しの観察で驚くほど変わります。「自分の淹れ方」を意識し、味と香りを確認しながら飲むこと。これこそが、自分の「ベストな加減」を見つける第一歩です。

 

スペシャルティコーヒーは、豆ごとに香りも甘さも全く異なります。同じレシピで淹れても、「今日はどんな香りが広がるだろう」と毎回の変化を楽しむ気持ちが、結果的に上達につながります。


LEO SPECIALTY COFFEE の定期便では、毎月異なるスペシャルティ豆が届きます。浅煎りのフルーティな香りや、バランス型の心地よい甘さ、深煎りのまろやかなコク──その月ごとの違いを、今回紹介した4つの基本を意識しながら比べてみてください。

 

「豆を知る」「淹れ方を整える」この二つが合わさることで、日常のコーヒー時間はぐっと豊かになりますよ!

 

 

■ライター:もも

カフェ店長としての経験を活かし、コーヒーライターとして、10年以上活躍。現在もカフェ業界で働く夫とともにトレンドを追いながら、日々コーヒー談義を重ねている。

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